こんにちは!
今回は2020年から全ての小学校で必修化される「プログラミング」について。
某私立学校のプログラミングの授業見学に潜入してきたので、レポートします。
そこには、大人には考えられない世界がありました…。
♡目次♡
なぜ今プログラミング教育か?
私たちの身近にふれられるようになったさまざまな電化製品・自動車・スマホには、コンピュータが内臓されており、生活がより便利に快適になっています。
これからは、コンピュータからの情報を、うまく選択したり活用したりして問題を解決していく場面が増えてくる社会になってくることが予想されます。
プログラミング教育で、コンピュータの仕組みを理解して、上手に活用する力をつけることは、これからの社会を生きてい行く子供たちにとって大切なのでしょう。
諸外国でも、小学校の段階からプログラミング教育を取り入れる動きが出てきているようです。
プログラミング教育のねらい(小学生)
プログラミング教育のねらいは、下記の通りとされています。
- 「プログラミング的思考」を育むこと
- プログラムの動きやよさ、情報社会がコンピュータ等の情報社会によって支えられていることなどに気づくことができるようにするとともに、コンピュータ等を上手に活用して、身近な問題を解決したり、より良い社会を築いたりするしようとする態度を育むこと
- 各教科等の内容を指導する中で実施する場合には、各教科等での学びをより確実なものとすること
引用:小学校プログラミング教育必修化に向けて 「未来の学びコンソーシアム」事務局
micro:bit(マイクロビット)とは?
プログラミングを学ぶことができる教材です。
LEDライトがついた手のひらサイズのコンピュータボードです。
USBでパソコンに接続しプログラミングすると、その指令が信号となり表現されるというもの。(パソコンに接続しない場合は、電池ケースが別で必要になる)
イギリスの11~12歳の子供たちは無償で提供されて、授業でプログラミングを教わっているそう。
マイクロビットの誕生
2016年、イギリスのBCC主体で開発されました。
BCCとは、イギリスの公共放送局で1980年代に子供達へのコンピュータリテラシーを向上のためのプロジェクトを行っていたとか。
当時は、「BCC micro」という教育用のパソコンを出していた。
この正式名称「BCC micro:bit」は、この長年の土台の上に開発されていると言えるでしょう。
実物の写真


実際のマイクロビットの表裏の写真です。
表示のLEDは5×5で25個ついています。
他にも加速度センサー・磁力センサー・ボタンスイッチ・無線通信機能がついています。
日本での購入方法・価格
日本では、2017年8月より販売が開始し、全国の教育機関等で活用が広がっています。
百聞は一見に如かずということで、まず自分で買って試してみると早い。
マイクロビットの公式Webサイトでは、2つのサイトを紹介しています。
この2つはグループ会社で、スイッチエデュケーションサイトの「購入はこちら」ボタンをクリックすると、スイッチサイエンスサイトにとびます。
価格は2,200円(税込)です。
スイッチエデュケーション
すべての子供が科学を遊べる世界を作る
公式サイトに大きく出るこの言葉、「科学を遊べる世界」素敵です。
子供にできるプログラミングを詳しく解説した書籍も出しています。
公式サイトはこちら switch education – すべての子供が科学を遊べる世界を作る
スイッチサイエンス
スイッチサイエンスのこの文章が、印象的です。
公式サイトはこちら トップページ - スイッチサイエンス
アマゾン
他にも、アマゾンでも取り扱っていて簡単に購入できます。
はじめてセット4,928円(5点セット)、アドバンスセット6,941円(9点セット)がありました。
マイコンボードだけであれば2000円程度で購入できますが、ここはどう使うかによって考えましょう。
楽天
楽天でも購入できます。
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料金はアマゾンとほぼ同じなので、ポイントなども考慮してお好きな方で購入がベターでしょう。
その他
その他、家電量販店などのパソコンコーナーでも購入できるようです。
授業内容
今回の授業では、マイクロビットを使って「じゃんけんゲームをプログラミングする」というもの。
新学習指導要領
第5章 総合的な学習の時間第3-2(9)
第1章総則の第3の1の(3)のイに掲げるプログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を行う場合には、プログラミングを体験することが、探究的な学習の過程に適切に位置付くようにすること。
総合的な学習の時間編第2節(9)
プログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を行う場合には、プログラミングを体験することだけにとどまらず、情報に関する課題について探究的に学習する過程において、自分たちの暮らしとプログラミングとの関係を考え、プログラミングを体験しながらそのよさや課題に気付き、現在や将来の自分の生活や生き方と繋げて考えることが必要である。
新学習指導要領では、上記のように記述されています。
教科・単元
第4学年 総合的な学習の時間 コンピュータとわたしたち
単元について
子供達の身の回りには様々な情報機器や通信機器で溢れています。
生活の中で、実際に見たり使ったりすることは多いが、そのような機器の中にコンピュータが組み込まれているという仕組みまで意識する経験は少ない。
そこで、子供達が身の回りのコンピュータへの関心を高めることからはじめ、コンピュータがプログラミングによって動作していることへの理解を深めたい。
プログラミングを実際に体験してみることで、論理的な思考力の高まりとコンピュータを活用した生活・社会への貢献へとつなげていきたい。
さくっと、こんな内容。
全体計画(5時間)
第一次 生活の中のコンピュータ (2時間)
第二次 プログラミング体験 (2時間)本時
第三次 コンピュータを活用する方法 (1時間)
本時のねらい
パソコンを使ってマイクロビットにじゃんけんの動作を表示させるためには、どのような指令を組み合わせるかを考えて、プログラミングできる。
展開
1学習内容を振り返ろう。
前時で、子供達は自分の生活とコンピュータは密にかかわっていることに気付きました。また、コンピュータの例をあげると、数十個以上の意見が出ました。
・身の回りにはたくさんのコンピュータがある
・生活の中で意識せずに使っている
・テレビ・スマホ・ゲームだけではない
・エアコン・インターホン・トイレもコンピュータが組込まれている
2マイクロビットでじゃんけんしよう。
子供達にとって身近な「じゃんけん」もコンピュータを使ってできることを伝えると、子供達の興味関心がぐっと高まりました。
そこで、プログラミングのための操作方法を確認します。
操作方法は、画面の説明・ブロックの選択・移動方法・繋げ方などです。
(パソコンはあらかじめ立ち上げてあり、すぐにプログラミング操作に入れるようにしてありましたよ。)
そして、いよいよ子供達がどの順番でどんな風にブロックを繋げるとじゃんけんができるかを考えさせます。
苦手な子供には、支援の先生がT2でつき、自分で考えられるように声掛けをしたり、ヒントを与えたりしていました。
自分で「プログラミングした結果を、マイクロビットのLED点滅で確かめる」といった繰り返しで試行錯誤している姿が見られました。
3今日の学習を振り返ろう
プログラミングをやってみた気付きを子供達に聞いてみると下記のような意見が出ていました。
・自分で考えてコンピュータのじゃんけんが作れておもしろい
・だんだん慣れてきて、ブロックを動かしたり、試す動作が早くなった
・もっと難しいプログラミングをやりたい
小学校のプログラミング授業を見て感じたこと
小学校のプログラミング教室を見学してみて、子供一人ひとりの能力に差があり、一斉授業では理解度や上達度に差があると感じました。
というのも、家庭でどのくらいパソコンに触れているかによっても、単純な操作ひとつでも時間がかかる子と、一瞬で理解する子がいるからでしょう。
どうも、最近の子供は、スマホやタブレット指での操作には慣れていても、キーボードやマウスを使った操作の経験は少ないように思います。
プログラミング体験をしよう
この授業で行われたプログラミングは、マイクロビットを購入しなくても、Web上で体験できます。
こちら
実際にじゃんけんのプログラミングを紹介しますよ~
(この授業で使う程度の操作のみ紹介します)
左側は、マイクロビットの絵に自分の作ったプログラミング結果が再生される所。
真ん中は、カテゴリーです。ブロックを探します。
右側は、必要なブロックを組み合わせる作業所です。
発達段階に合わせて、ヒントの出し方を変えられます。
- じゃんけんをするのに必要なブロック自体を示す。
- ブロックのカテゴリーのみを知らせる。
- 論理の使い方の説明 など
基本のカテゴリーからは、LED表示のブロックが必要ですね。
「クリックする」もしくは「右にドラッグ」して、右側のスペースに移します。
「基本」カテゴリーの他に、「計算」「論理」のカテゴリーのブロックはこちら。


ゆさぶられたとき~もし〇〇の乱数が~ならば→LED表示
などと、ブロックを繋ぎ合わせていくのです。
(あなたもぜひ体験してみてくださいww♪)
このような感じで作業をしていきます。
(注:こちら完成形ではありませんが)
ここで、「どのブロックをどうつなぎ合わせたら、グー・チョキ・パーが表示されるのか」試行錯誤します。
この作業、かなり頭を使うと思います。
そして、再生して確かめる→ブロックをいじるを繰り返すうちに、子供たちは夢中になっていきます。
こどもプログラミング入門
今や子供の習い事ランキング上位にランクインしている「プログラミング教室」。
月々の経費もなかなかお高い割に、子供がしっかり力を付けているか親からは見えにくいのです。
そこで、わたしは、マイクロビットをプログラミング入門にオススメします。
マイクロビットでできることは、じゃんけん以外にもかなりたくさんあります。
まさに可能性の塊…ww
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まとめ
2020年に小学校でもプログラミング必修となり、これからの時代を生きる子供達は、避けては通れなくなっていきました。
学習面でも昔のような教師が一方的に教え込む受動的な学びではなく、自分の頭を使って考える習慣が大切だなぁと思っているところです。。